中学生・高校生の診療
12歳臼歯
12歳頃になると6歳臼歯の奥から7番目の永久歯が新たに生えてきます。
これを12歳臼歯(第2大臼歯)ともいいます。親知らずの前の歯です。
生え始めの歯はとても弱く、虫歯になりやすいため正しい歯磨きの方法を習得し、歯質を強化するフッ化物塗布を医院で3~4ヶ月に一度程、定期的に行うことで大切な奥歯を守っていきましょう。
完成された永久歯列を守るために
虫歯
小学生に比べ中高生になると保護者の同伴なしで出かけることも多く、目の届かないところでジュース、お菓子など甘いものを摂取する機会が増えます。
甘いものを摂りすぎたり、時間を決めずにダラダラ食べをしているとお口の中が虫歯になりやすい状態が続きます。
また、保護者の仕上げ磨きもなくなるため自分自身でお口の中の管理をしなくてはいけなくなります。
不潔性の歯肉炎
子供の頃に多い歯肉炎は、歯磨きができていない所に汚れが溜まり歯ぐきが炎症を起こし腫れる “不潔性の歯肉炎” です。
歯肉炎は歯周病の初期段階でもあります。
歯肉炎を放置していると口臭がひどくなったり、歯ぐきに痛みがでることもあります。
歯肉炎になると歯磨きをしている時に出血することがありますが、血が出ているからといって磨くのをやめてしまうとなかなか治りません。
歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨くことで出血は減少していき、数週間で症状も軽減していきます。
思春期性のお口の中のトラブル
思春期性の歯肉炎
大人の歯肉炎は生活習慣の乱れや不適切な口腔ケアが原因であることが多いですが、思春期性の歯肉炎はホルモンバランスの変化によって起こり、心身に様々な変化が出てくるのと一緒で、お口にも影響を与えます。
特に女性の場合はホルモン分泌の関係で罹りやすいといわれています。
この歯肉炎の場合も適切な歯磨きを行うことで改善します。
思春期性の口臭
思春期になると今までよりストレスを感じることが多く、ストレスで唾液が減少することがあります。
また、上手く鼻呼吸が出来ず口呼吸をしている場合もお口の中が乾燥し、唾液が減少します。
唾液にはお口の中の汚れを洗い流す作用、お口の中の細菌を減らす作用など重要な役割がたくさんあります。
唾液の減少は口臭の原因に繋がります。
その他の口臭の原因に “舌苔” があります。除去しようとして舌の表面をこすって磨くと舌を傷つけ、口臭を悪化させてしまうことがあるため特に気になる場合は歯科医院を受診し、相談してください。
試験や大切な時のトラブルを避けるために
お口の中の不調は集中力に影響を与えます。
痛みと違和感があると、勉強やスポーツに集中できなくなり、十分な能力を発揮できなくなることがあります。
生活習慣を整え、正確な歯磨きの方法で磨き残しをなくすこと、定期的に歯科医院を受診することで思春期に起こりやすい虫歯、歯肉炎を予防して行きましょう。